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今日もキツネの嫁入りなり

コンコンコンと響いてく

映画館で「夜は短し歩けよ乙女」を観てきました。原作とあらすじが異なる点と感想をば

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「夜は短し歩けよ乙女」を観てきました! いやぁ~良かったです! とっても!

表紙に惹かれて原作を買ったのですが、こんなに楽しませてくれる作品だとは、当時は思いませんでした。映画ならではのスピード感で先輩の一生懸命さが伝わり、一緒になって感動できる作品です! 原作を読んでいない友人を連れていったのですが、めっちゃ楽しかったと言っていました。まだ見ていない方はフラっと映画館に行ってみて下さい。良い体験ができるはずです!

以下、ネタバレあります。

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良かった点

映像・音楽表現

どうやってあの不思議な世界を表現するのだろうか?原作を読んでいた方が映画化を聞いたとき、まっさきに思い浮かぶ疑問です。個人的な好みに合うか少し不安だったのですが、そんな気持ちは杞憂でした。映像と音楽、そして物語、どれをとっても最高でした! 僕は劇場での楽しみを最大化するために予告映像を観なかったのですが、好きな表現でとても楽しめました。

エンディングでアジカンが流れた時は鳥肌が立ちました。あの切なさと力強さに震えました。やっぱり合いますね!

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キャスティング

星野源が先輩役だと知ったとき「めっちゃ合いそう」と思っていました。いつもは声優以外の人が声をあてるのを好まないのですが、先輩と星野源は実際に聞かずともピッタリきました。あの雰囲気が良いんですよね。声がうるさくない感じが。

 

学園祭のスピード感

学園祭は原作通りに分けるとすると第3部にあたります。実は僕、この学園祭から一気に引き込まれていきました。それまでは「ふぅ~ん」という感想だったんです。原作を読んでいない友人が楽しめてるかどうか不安も抱いていました。1部は何のためにあったのかよくわからないし、2部でも結末が不明だし。楽しむよりも疑問が大きかったです。

しかし! 学園祭からはそんなこと言ってられない! 先輩が黒髪の乙女へ近づく為、偏屈王を演じるために奮闘するシーンは胸が熱くなります! また、偏屈王最終幕のミュージカルもまるでそこにいるかのように楽しめました。この話があるだけで観て良かったなと思いました。

 

原作との相違点

映画ではいくつか原作と異なったストーリーになっています。良いところもあれば、ちょっと微妙だというものまで、気になったところを紹介します。

一夜の物語になっている

一番大きな変更点は「4つの話が一夜に起きている」という点です。1部から2部にヌルっと移っていきます。盛り上がり的には一度落ち着きますが、初見では区切りは分からないと思います。その分、テンポが良く進んでいきます。この変更によってストーリーを変えなきゃいけない部分もあったはずです。きっと企画段階で一番初めに決めたことだと思われます。このようにした背景は様々あると思いますが、上映時間も関係しているはずです。

 

李白風邪の原因は孤独

最後に京都中に猛威を振るう李白風邪の原因は「孤独」です。李白さんは孤独を感じ、病気になり、京都を苦しめています。黒髪の乙女以外に風邪が伝播し、街はガランとしています。もしかして乙女は孤独を感じないから、京都中と繋がっているから風邪をひかないんですかね?

 

李白は飲み比べの時から風邪をひいていた

これも全て一夜の物語になっている演出の一つです。乙女と飲み比べをする際、李白さんは咳き込んでいます。この時すでにその場にいた人たちに移っているはずです。

 

潤肺露は李白からもらう

原作では古本市の神様が持っています。しかし、映画では李白さんが持っているらしい。乙女は李白さんのところに行き、風邪を治してくれたお礼に潤肺露をもらいます。どうやら李白さんがいうには「もう一人、孤独を感じている者がいる」らしい。乙女は嵐にもかかわらず、先輩の家に向かいます。

 

風邪の流行中、先輩はずっと家にいる

先輩は飛翔しません。ずっと頭の中で会議をしています。そのため、空中での「奇遇ですね」「たまたま通りかかったものだから」はありません。これ、期待してたんだけどな・・・

しかしその代わり、先輩に「どうしてここに?」と言われた乙女が「たまたま通りかかったものですから」と言います。もちろん、先輩は「奇遇だな」と言います。

今までは先輩が乙女に会いにいっていましたが、ここは立場が逆転し、乙女が先輩へ会いにいきます。良い演出ですね!

 

乙女に心底惚れたシーンがない

原作で先輩は「私が彼女に心底惚れたのは、あの夜の先斗町を歩き抜いた夜明け、古池の水際に倒れて天に唾しようとしていた時、彼女が私を覗き込んだ瞬間であった」と気付きます。しかし、映画版ではこのような演出もなく、実際に惚れたシーンもありません。乙女のおともだちパンチによって古池へ落とされただけです。一体どこで惚れたのか? きっかけは示してほしかったです。

 

像の尻はない

学園祭に「像の尻」はありません。代わりというわけではありませんが、先輩は数時間前に手に入れた「ラ・タ・タ・タ・ム」を屋台で展示し、乙女と会おうとしています。しかし、偏屈王のゲリラ演劇に巻き込まれて屋台は壊滅します。

紀子さんは偏屈王のスタッフ

原作で「像の尻」を運営していた紀子さんは偏屈王のスタッフとして働いています。現場を指揮し、パンツ総番長の片腕として動いています。

 

パンツ総番長が探し求める人は女装した局長

偏屈王最終幕でパンツ総番長は想い出の女性を呼びかけます。すると、女装した局長が現れ、実は自分だと告白します。

まわりがガッカリする中、偏屈王の上映を指揮していた紀子さんが歌い出します。それはパンツ総番長に対しての恋歌。会場はヒートアップ。

しかし、パンツ総番長は重度のロマンチスト。どうしても1年前の運命的な出会いに惹かれ、紀子さんの告白を断ります。

「パンツ総番長も良いかも」と思い始めた局長と結ばれようとしたまさにその瞬間、パンツ総番長と紀子さんの頭に鯉が降ってきます。お互いの頭上で跳ねる鯉。見つめ合う二人。鯉と一緒に恋も跳ねました。めでたしめでたし。

 

残念だった点

パンツ総番長の性格

運命的な出会いをしたからってそれに縛られるのは微妙だなと思いました。紀子さんの告白を断った時、偏屈王を見ていた学生だけでなく、映画館内の全員が「えっ!?」と思ったはずです。結果的に紀子さんと結ばれましたが、紀子さん自身のことが好きなのかどうか・・・。深く考えずにこれから仲良くなっていけばいっか。

 

乙女に惚れたシーンがない

う~ん・・・。これは必要な気がしたんですけどね。まぁ個人的に空で自分の気持ちに気付くってのを観たかっただけなのですが。自分会議はしっかりやっていたので良かったです。

 

さて、まだ映画を観ていない方は是非行ってみて下さい。原作と異なるストーリー展開がありますが、みんな楽しめる作品だと思います。

映画を観た人は原作も読んでみて下さい! こちらもとても良いですよ!